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【リレー小説】ルイーダの酒場 2

《ドラクエの世界でみんなで冒険しよう!》


ドラクエの世界観でオリジナル二次創作をリレー小説で書いてみませんか?
ドラクエの世界観なら、どんな物語でもOKです。
ただしドラクエの世界を楽しむためにも脱線しすぎにはご注意ください。


《ルール》
*ドラクエ好きなら、誰でも参加OK
*初めましてなどの挨拶はなし
*基本は三人称(場合によっては一人称もあり)
*前の人の文章を読んで話を繋げる
*順番は決まってないので、被った場合は先に書いた人の文章を優先する。またはうまいこと繋げる。

ドラクエ好きだけど文章苦手で…うる覚えで…という方でも大丈夫。一行のみの参加でもOKです。とにかく繋げてドラクエストーリーを楽しもう!
ルイーダの酒場で待ってるよ(*^ω^)ノ


【登場人物】
ムト(盗賊→バトマス)
パーム(マジシャン→魔法使い)
レミファ(遊び人→賢者)
イワハシ(商人→武闘家)
ヤス(魔物系YouTuber)
ヒロ(魔物系YouTuber)
サチ(ヤスの妻、ヒロの母)

トロル(テヘペロ)
はぐれ爆弾メタル岩(クランチ)
キメラ(つばさ)
ベビーパンサー(はやて)


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「どっうわぁーーーーっ!!!!」
ムトは素早く離れた!

「…………」
パームは心が痺れて動けない。

「きゃーっ! ムトとパームが人工呼吸してたぁー!」
レミファは大声で叫んだ!

「今夜はお赤飯でやんすね」
イワハシは温かくはにかんだ。

「うがうが(コイツら、何やってんだ?)」
テヘペロは意味がわからなかった。

「メガ(テヘペロ、これは変(こい)なんだって)」
クランチはテヘペロに教えてあげた。

「おーっ! 載せただけで一万回再生突破!」
ヤスは『ごっつんこ』の瞬間を見事に撮り、YouTubeにあげた!

「やったぜ父ちゃんっ! 明日はホームランだ!」
ヒロは喜びハシャイだ!

はやてとつばさは、ムトとパームのごっつんこが面白くて。二匹も、口とクチバシをごっつんこして遊んでいた。


「ヒヒヒ、上手くいったぞい」
カネミツは、陰に隠れてほくそえんでいた。

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すると、

「……カネミツ、これでいいんじゃろ?」

トムじいさんがみんなに気づかれないように、隠れているカネミツのとこにやってきた。

「あぁ、バッチグーじゃ」

カネミツは満足げに親指をビッと立てた。

「おぬしには、わしを念願のピチピチギャルにしてくれた恩があったからのぉー」

ピチピチトムじいさんは、今では自慢のボインをゆさゆさ揺らし、ふぉっふぉっと笑った。

「しかし、カネミツ。おぬしも悪じゃのぉ。あの二人に変(こい)をさせて、あの元盗賊に男に戻ることを忘れさせようとするなんて」

「いやいやトムじいさん、そなたこそ」

――そう。カネミツとトムじいさんは、なんとグルだった!

そのことを知らないムト達は、ダブルじいの悪巧みに、まんまとハマってしまっていたのだった。

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まぁ何がともあれ……

長い長い道のりを経て、

『勇者・ムト(♀)』が、

ようやく誕生したのであった。


84 ボコボコに顔を腫らしたムトは、瓦礫と化したダーマ神殿の入り口前で、体育座りをしながら落ち込んでいた。

「なんか、気の毒ね。男に戻るために来たのに、カネミツが死んじゃったために……」とレミファは、離れた場所からムトの様子を哀れに思いながら眺めていた。

「いい方向に前向きに生きていくしかしょうがないよ。てか、ムトの男の姿、見たかったけどなぁ」とヒロは言う。ヒロは男だった頃のムトを知らない。

イワハシは久しぶりにはにかむ。

「でも、今のムトはみちょぱみたいにかわいいし、このままでもいいよなぁ」

「やめてよ、おっさんの色目キモい」

レミファのキモい発言は、初対面の女性に、いきなり「近付かないで」と言われるくらいのショックを受けた。

だが、パームだけは、様子がちがった。

「なんだ、この胸にくる熱い思い……まるで孫から初めてプレゼントをもらったお爺ちゃんの気持ちくらいに激熱だ」とおかしな表現までつけるようになった。

「やつは男だ。やつは男だ。だが、唇柔らかかったなぁ。あいつ、歯を磨いてないくせに、なぜか、レモンパイの香りが……これが、キ……やめよう。俺までキモいと言われてしまう」
85 「あ"ーー、今からアリアハンに行くとか、クソだりぃ~」

ムトはすでにやる気がない。

「大魔王復活するとか、正直どうでもいいし……」

そう呟くと、

「えっ、大魔王が復活するんですか!?」

と瓦礫の山から少年が飛び出してきた。

「うわっ、なんだよ、お前」

少年は瓦礫の山に埋もれていたが、傷ひとつなく元気だった。

「ああっ、まさかこの世界でも大魔王が復活してしまうなんて! せっかく過去から来たって言うのに、また何も変えられなかったとか……」

「は? お前、今なんつった?」

「え? 何も変えられなかったって」

「違う、その前!」

「過去から来た」

「それだ! お前、過去からどうやって来たんだ!?」

「タイムマシンで……いえ、旅の扉からやってきました」

「旅の扉!?」

「はい、そこを通れば過去に戻れるんです。僕がいた世界は大魔王に世界を支配されて、人間たちは奴隷となって働かされていました。だから僕は過去を変えたら、世界を変えられるんじゃないかって思ってここに……」

ムトは思った。
その旅の扉で過去の世界のカネミツに会えば、男に戻してもらえるんじゃないかと。
86 「過去に行けるって? ひょっとして爺やに会えるかも?」

……誰?

見ると、ムトの足元に、茶色い猿のような生き物がいた。ムトは気にはせず、瓦礫から現れた少年に話しかけた。

「……で、あんた過去から来たといったな。一人で来たのか?」

「いや、チョコボっていう黄色い鳥と一緒に」

「いや、あんたファイナルファンタジーから来てるだろ! てか、世界観違う場所から来るんじゃねぇよ」

「違いますよ。たまたまです。僕らは、土・火・水・風の4つのクリスタルの輝きを遮る4体のカオスってのを」

「ファイナルファンタジーじゃねえか! ごっちゃにするんじゃねえよ」

「今は、メーカーは一緒です」

「そんな問題じゃねぇ! 同じメーカーであってもだな、そこはクロノトリガーあたりにしとけ! ならキャラデザイン鳥山明で、なんとか誤魔化しきくだろ!」

すると足元から、

「ねぇ、どのくらい過去まで行けるの?」

猿のような生き物が喋った。

ムトは驚いた。

「うぉ、なんだお前! モンチッチか!?」

「違うよ、拙者はギガ忍者の末裔なり」

「コロ助か?」

いつからいた?

87 「コロ助親方をご存じなりか? てことは、そなた、良い勇者だな。決めた! 拙者、そなたについて行くなり」

ムトの足元に正座した猿は、「よろしくなり」と言って、ぺこりと頭を下げた。

「え? 決めたって……エテ公に用はねぇよ」

瓦礫の少年から旅の扉について聞きだしたいムトは、早々に猿との会話を切りあげようとした。が、相手は言い返してきた。

「エテ公じゃないなり、必ず役にたつナマケモノなり」

「余計、悪いわ! ぶっちぎりの足手まといじゃねぇか」

キッと顔を上げた猿は、ムトにくいかかる。

「ナマケモノだけど、怠け者じゃないなりっ! 何を隠そう拙者、情に厚い甲賀忍者のはしくれ、望月のカズマなり」

「餅つきのカズマ?」

カズマが喋る猿じゃないとわかったムトは、つきたての餅を食べられる旅ってのもいいな、と思った。
88 そのとき、ヒロがカズマに駆け寄った。

「ちょっ、待てよ。こいつの体に生えてる植物って、ギサールの野菜(チョコボの好物)じゃんか」

「あ、気をつけるなり。そこには毒蛾の粉(効果:メダパニ)が仕込んであるから、こっちを使うなり」

カズマは自分の背中から、ブチッと摘み取った植物をヒロに渡した。

「うおーっ、これでチョコボをおびき寄せれば、二打席連続ホームランだ! さんきゅ、小猿ちゃん」

ヤスとヒロは、はやてとつばさと一緒に、チョコボが出てきそうなしげみを見回りだした。

……こいつの作る餅は危険じゃないか?
ヒロたちとのやり取りを見ていたムトは、不安を感じて尋ねる。

「お前、毒を仕込めるのか?」

「毒と薬は、忍者の得意分野なり」

ムトの意図に気づかないカズマは、えっへん。と胸をはった。

「すごぉい、カズマ」

「戦いの補助に重宝しそうだな」

「俺も、その着ぐるみ、ほしいなぁ」

レミファ、パーム、イワハシは歓迎モード。
クランチ、テヘペロも加わってニコニコとカズマを取り囲む。

やれやれとため息を吐いたムトも、まずはイワハシに毒味をさせてから食べればいいかと腹をくくった。
89 気づくと、瓦礫の少年もみんなの輪に入っている。

仕方なくムトもその中に入り、腰をおろした。
と手元に、「よろしくなり」と書かれた葉っぱと、その上にお茶とガトーショコラが置かれている。

いつからあった?

見回すと、ダーマの廃墟のなかでいつのまにかパーティーが始まっていた。
テヘペロが、ホールのままのケーキを頬張っている。

「メ、ガ」

隣にいたクランチが、カズマが作って配ってくれたと教えてくれた。

いつ? どこで?

「ン!(ほんの数秒前に、ここで)」

その後、横に座っていたパームがムトに耳打ちする。

「それ以上、クランチに尋ねると自爆するぞ。どうやら、カズマの動きは速すぎて、クランチにしか見えないようだ。
ま、さっきは殴って悪かったな。そら、うまいぞ。食えよ」

「ホントにあいつが作ったのか?」

「あるマジシャンの動画を見ながら作ったらしい」

信じられない、という目でムトは、木にぶら下がっているカズマを見ながら、毒味させることも忘れてケーキをかじる。

すると、旅の疲れがとれ、力がみなぎった。
男に戻れず、イライラしていたムトの気持ちも、ほんわかあたたかくなった。
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ムトの体力が、5上がった!

ムトの心のゆとりが、10上がった!

カズマの女子力が、15上がった!


「……ところで少年よ。名前は何て言うんだ?」

温かい気持ちになれたムトは、瓦礫少年に優しく尋ねる。

「僕は、ピノと言います」

「ピノか。なんだか、アイスが食べたくなってくる名前だな。ところでピノ、もう少し旅の扉について、詳しく話を聞かせてもらえないか?」

「はい、いいですよ。それにしてもムトさん、青い瞳と青い髪がとてもキレイで、美しいお姉さんですね」

「そのことには触れなくていいから、早く旅の扉のことを教えてくれ」


瓦礫少年・ピノは、やたら知りたがりのムトに見惚れつつも、ゆっくりと話し始めた。


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