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【リレー小説】ルイーダの酒場 2

《ドラクエの世界でみんなで冒険しよう!》


ドラクエの世界観でオリジナル二次創作をリレー小説で書いてみませんか?
ドラクエの世界観なら、どんな物語でもOKです。
ただしドラクエの世界を楽しむためにも脱線しすぎにはご注意ください。


《ルール》
*ドラクエ好きなら、誰でも参加OK
*初めましてなどの挨拶はなし
*基本は三人称(場合によっては一人称もあり)
*前の人の文章を読んで話を繋げる
*順番は決まってないので、被った場合は先に書いた人の文章を優先する。またはうまいこと繋げる。

ドラクエ好きだけど文章苦手で…うる覚えで…という方でも大丈夫。一行のみの参加でもOKです。とにかく繋げてドラクエストーリーを楽しもう!
ルイーダの酒場で待ってるよ(*^ω^)ノ


【登場人物】
ムト(盗賊→バトマス)
パーム(マジシャン→魔法使い)
レミファ(遊び人→賢者)
イワハシ(商人→武闘家)
ヤス(魔物系YouTuber)
ヒロ(魔物系YouTuber)
サチ(ヤスの妻、ヒロの母)

トロル(テヘペロ)
はぐれ爆弾メタル岩(クランチ)
キメラ(つばさ)
ベビーパンサー(はやて)


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クランチの体から、今までにない、目映い光が発し出す。

「何かまずい! みんな、離れろぉーっ!」


そして――


ドォッ……カァーーーーーン!!!!


クランチは、粉々にくだけ散り、超ウルトラスーパー大爆発!

威力が絶大すぎて、塔まで全崩壊してしまった!


「…………っ、いててっ。みんな、無事か?」


崩れた塔の瓦礫から、ムトが痛そうにして出てきた。他の仲間達も次々と出てくる。どうやら、みんな無事のようだ。

「うう……でも、クランチが……でやんすぅ……」

イワハシの目から涙が。つられてテヘペロもうがうが泣き出す。

「あの威力じゃあ、さすがの中ボスも、ひとたまりもないだろう」

パームも、切ない表情を浮かべながら言った。

「クランチっ……」

心配して駆けつけたヤス達も、馬車を引く馬も、みんな、悲しみが止まらない。

「うぅーっ……ザオリクぅ!」

「……は?」

ヤケクソ気味に、レミファが号泣しながら大声で唱えると――

「……ゴロゴロ」

何と、クランチがあっさりと生き返った!

「え……えぇーっ!?」

そう。仲間なんだから、生き返らせることが出来るのだ!

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「は……はははっ。なぁーんだ、そうかぁー! たくっ、涙を返せよぉー、クランチぃー!」

嬉しくて嬉しくてたまらなくて、みんなでクランチを胴上げしながら、今度は喜びの涙を流しまくった。

「さてと。魔物達も倒したことだし、レベルも十分上がったから、ダーマ神殿に戻るか!」

「おーっ!」

ムト達がワイワイしながら踵を返すと――

「……まちやがれっ……まだ終わってねぇぞっ……」

「何っ……!?」

瓦礫から苦しそうに姿を現したのは、

なんとなんと、あのキャラボヤの中ボスだった!

やっぱり中ボスは強いぞ! あのクランチの大爆発をもろに受けてもなお生きている! しかしさすがに、かなりの大ダメージを受けており、体はボロボロだ!

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「それにっ……コイツもいるんだろ?」

中ボスは、魔王の塔の鍵をチラつかせた。

「あ、そうだった。クランチが生き返って喜んでいたら、すっかり忘れてた」

「忘れんなやっ!」


74 するとパームが、1本の鍵をチラつかせて言った。

「それは、本当に塔の鍵かな?」

「なんだと?」

中ボスは、手に持った鍵を確かめる。

「な、なにっ! これはまったく違う鍵だ、どうしたことだ」

それに対し、パームは得意げにこう言った。

「お前の持っている鍵は、この塔の鍵。クランチに目を奪われている隙に、すり替えておいた。この手にあるこっちが、魔王の塔の鍵だ。今は魔法戦士だが、まだマジシャンの腕は鈍ってないぞ」

見事なすり替えの技に、仲間から拍手喝采を浴びる。

悔しがる中ボス。

「くっそーっ! なにがマジシャンだ。お前のやってることは盗賊ではないか。許さん、貴様らを生きてここから出すわけにはいかん」

中ボスはどこからともなく巨大な斧を取り出し、ブンブンと振り回した。

イワハシはクランチを放り投げ、

「もう1回やってこい」

仲間は避難し、クランチは笑顔のメガンテ。

中ボスは吹っ飛び、HPも一桁に。

ザオリクで甦ったメガンテが見守る中、レミファの杖の打撃で、中ボスは倒された。

75 「よし、これでダーマ神殿に行くぜ」

ムトは塔の成れの果ての瓦礫の山を乗り越え、馬車の無事を確認。

「これで男に戻れる」

女にされてから、長かった……そして、ついに男に戻れる日がくる。

女になった自分を思い出し、ふとヤスを手招きで呼んだ。

「どしたムトちゃん、なんかいいスクープあるの?」

「違う、思い出に俺の裸を撮ってくれ」

「はぁ?」

「撮れたら夜中にその映像見せてくれ」

「待て待て、男に戻って女の自分の体を眺めておかずにするのはやめろ」

このやり取りだけで、800万いいねがついた。

一同はダーマ神殿についた。

だが、なにやら様子がおかしい。柱はひびが入り、中から煙が溢れたくさんの人が倒れている。

「なにが起こったんだ?」とパームが中に入る。

「あぁっ!」

大神官カネミツが鼻から泡を吹いて倒れていた。

「嘘だろ!?」とムトがかけ寄る。

「おい、ジジイ! しっかりしろ!」

ムトの呼びかけにカネミツは、虚ろな目で見つめる。

「うう、あ、あんたか……」

「よかった、生きてる。早く俺を男に戻して勇者にしてくれよ」とムトはカネミツを抱きおこす。
76 「すまんが……それは出来ない」

「なんでだよ」

「わしの残りの体力では……勇者にしてやれる分しか残って……お、おらん」

「ちょっと待て!しっかりしろよ」

「わしはもうだめだ……このムトに勇者の光を……」カネミツは力尽きた。

「おいっ! マジかよ……せっかくここまで頑張ってきたのによぉーっ!」

レベル1の勇者となったムトは辺りを見渡した。

ふと仁王立ちになっているパームの背中が目についた。

よく見ると、パームは何かとにらみ合っている。

パームの前にいるのは、土色のマントに黒い仮面で身を包んだ見た目に怪しい人物だった。

「見つけたぞ……」とパームは剣をとる。

「ん? 前にお会いしましたかな?」

「ふざけるな。きさま、モンバーバラの舞台をぶち壊したことを忘れていないだろうな」

パームは、モンバーバラの舞台でマジックショーの最中に、謎の魔導師に客と助手を奪われた。

仲間とモンバーバラでショーをした時、パームは一人、涙を堪えながらマジックショーを披露した。それは必ず、失った人々の仇をとることを心に誓うためだった。
77 再び涙を堪える時がきた。それは、悲しみを怒りに変えるためだ。

パームは相手を指差して言った。

「冥土の土産に教えてやる、俺の名はパーム。元マジシャンで今はお前をこの世から葬るために魔法戦士になった。俺の前から逃げんじゃねえぞ」

「ほう、元マジシャン……断捨離マジックとかするのか?」

「 それじゃない。パームのぉ……ンば!っとは言わない。てか、あれほど下手じゃない」※悪かったな。

「まあ、どうだっていい。このドウキ様が、貴様を同じように、一瞬にして抹消してやりましょう」

「そのセリフ、そのまんま返してやる」

「ん? 貴様もドウキか?」

「いや、俺はドウキじゃない……てか、お前そんなボケるキャラなのか?」

只今、緊迫感を無視してお届けしております。

パームは剣を構える。

ドウキは右手を前に出し、「この呪文で終わらせます」と言った直後……

「ぶち殺す!」と言ってかかっていったのは、ムトだった。

しかも、勇者の装備は無く、レベル1のまま素手で向かっていった。

パームは、「え、え、あれ、ちょっと」困惑する。

「お前のせいで、男に戻れなかっただろうが!」

78 ドウキはレベルで言えば50はある。

そんな相手をレベル1が素手でたこ殴りをしている。

「待て、お前はなんだいきなり! 女か?」

「問答無用じゃこらっ! よくも大神官を」

「グフォッ! いや、あのな……この、ミナディン!」

「なにがミナディンじゃ! そんなもん効くかボケぇーっ!」

「ドホッ! お前、なにもかも設定を無視するな! レベル1なら即死だろ」

「関係あるかぁーーーっ!」

スーパースターだったころの身のこなしが、ドウキの攻撃をかわし、怒りが相手の呪文を無効化した。

そして小刻みな会心の一撃がダメージを与え続け、レベル1の勇者ムトが、ドウキを倒してしまった。


それを倒れながらみていたカネミツは、今がチャンスだとこっそり逃げ出した。

死んだふりをしていたのだ。

ドウキがダーマ神殿を襲った時、カネミツは、今しかないと死んだふりをして、難を逃れたのだ。

ムトは、はぁはぁと息を切らし真っ赤に染まった拳をふるう。

「思いしったかこの野郎」

そのムトに対し、自分の怒りの矛先を失ったパームがたこ殴りをはじめた。
79 「よし、絶好のスクープだ!」

シュパっと素早い身のこなしで、ヤスはふたりにカメラを向け、それと同時に、ヒロも実況中継をキリッとチャラく始めた。

タイトル『ピチピチ勇者とハンドパワー魔法戦士の痴話喧嘩』

一方、生配信中とも気づかずに、パームの何発目かが、ムトの左頬に会心の炸裂っ!

「うっ……」

苦痛にゆがんだムトの表情を目にしたパームの胸のうちに激震が走る。

ずきゅーん!

な、なんだ? この身のさけるような胸の痛みは……。

ええい、かまうものか!
こいつは、俺の宿敵を横取りした極悪盗賊っ!

パームが怒りの拳を振り上げると、とっさのムトはキュっと目をつぶった。

ずっきゅーーん!

な、な、な、なんじゃこりゃあ?

呆然としだしたパームの肩を優しく叩き、そして、諭すように語りかけるものがひとり。

「……それは、変(こい)じゃ」

ダーマのガレキからパームに手を差しのべたのは、ピチピチのトムじいさんだった。
80 「……変(こい)?」

パームは苦虫を踏み潰したような顔をした。

ちょっと待て。
何言ってんだ、このジジイ。
なんで「変」と書いてコイなんだよ。
漢字が違うじゃねぇか。
少女漫画によくある円の点描をバックに持ってくるなよ。あれ、描くのに物凄く疲れるんだからな。

てかよくこのガレキの中で生きてたな。
カネミツは死んでしまったというのに……ん? カネミツの姿が見当たらない。
なんでだ? 死体がなくなった?
まさかっ……。

「くっそ、パーム! よくも俺を殴りやがったなぁ!」

「待て、ムト。大変だ、カネミツがっ……」

その時、ムトがガレキに躓き、パームの身体を押し倒した。二人は一緒に地面に倒れこんでしまう。

「ちょっとぉ~、二人とも大丈夫ぅ?」

レミファが様子を見に行き「アッ」と声を上げる。

なんとムトの唇とパームが唇がごっつんこしていた。


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