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【リレー小説】ルイーダの酒場 2

《ドラクエの世界でみんなで冒険しよう!》


ドラクエの世界観でオリジナル二次創作をリレー小説で書いてみませんか?
ドラクエの世界観なら、どんな物語でもOKです。
ただしドラクエの世界を楽しむためにも脱線しすぎにはご注意ください。


《ルール》
*ドラクエ好きなら、誰でも参加OK
*初めましてなどの挨拶はなし
*基本は三人称(場合によっては一人称もあり)
*前の人の文章を読んで話を繋げる
*順番は決まってないので、被った場合は先に書いた人の文章を優先する。またはうまいこと繋げる。

ドラクエ好きだけど文章苦手で…うる覚えで…という方でも大丈夫。一行のみの参加でもOKです。とにかく繋げてドラクエストーリーを楽しもう!
ルイーダの酒場で待ってるよ(*^ω^)ノ


【登場人物】
ムト(盗賊→バトマス)
パーム(マジシャン→魔法使い)
レミファ(遊び人→賢者)
イワハシ(商人→武闘家)
ヤス(魔物系YouTuber)
ヒロ(魔物系YouTuber)
サチ(ヤスの妻、ヒロの母)

トロル(テヘペロ)
はぐれ爆弾メタル岩(クランチ)
キメラ(つばさ)
ベビーパンサー(はやて)


51 「待て、待て、待て、落ち着きなさい」

「これが、落ち着けるかよ!」

「次、男に戻してやる」

「なに?」

ムトのハイテンションゲージが下がってきた。

「お前のことだ。レンジャーの力を身につけたらその後は勇者になるのじゃろ。ならば、その時に男に戻してやる」

「本当だろうな」

「わしはきちんとした仕事をする大神官だ。嘘は言わん」

「よし、わかった。じゃあ、俺がレベル20に上がった時にまた会おう」とムトは仲間を連れ、まずは馬車を取りにいくため、ダーマ神殿を後にした。

大神官カネミツは、胸を押さえ息を切らす。

「まずいぞ……性転換は、同じ人物に一度しか使えないんじゃ。また男に戻すなんざ、今のわしには……」

嘘をついた大神官だった。
52
カネミツの罪的な嘘をまんまと信じ、

ムトは男に戻れる希望を胸に、

やっと手に入れた手綱を手に、

仲間達とスキップスキップランランランしながら、

馬車が売られていたバザーへと向かった。

53 しかしバザーは終わっていた。
なぜなら期間限定のバザーだったからだ。


「俺たちの苦労は一体っ……」


広場で呆然と立ち尽くすムトたちに、一人の男が近づいた。


「あんたら、遅いよ」


振り返ると、カールおじさんに六発ケリをいれたようなおっさんが馬車のそばに立っていた。


54
「あんたら遅いよ」と、カールおじ六発ケリ入れられ顔のオッサンに言われるのも、無理もない話だった。

なぜならムト達は、今まで……

流行り病を直すため、延々と病んでいる肛門達に薬を注入し続けたり。
モンバーバラに長々と滞在して、血の滲むようなレッスンを受けたり、楽しいショーを披露したり。
ようやく手綱を手に入れたと思ったら、思い付きでレベル稼ぎしようと、ずーっと塔の中ではぐれメタル狩りをしたり。
時折、『ルーーーー』とバグってやり直したりもしたりで。

かなりの時間を費やしていたのだから。

「なんだ、お前ら。ずっと遊んでたんか」

「遊びで、あかの他人の肛門に薬を注入したりせんわっ!」

しかし、ムト達はひどく感心をした。

『このオッサン。今日まで諦めずに、よくもまぁ俺達のことを待っていられたな』と。


55 「さあ、これで安心して手放せる。この馬車と馬はお前たちのものだ」

待ちくたびれたオッサンは、カールおじさんに六発ケリどころか、プラス、ブレーンバスターをくらったような様子で、やっと役目は果たしたとため息をついた。

馬車を手に入れた。

🎵~♪~♬~♩~🎶


メインで戦闘に出る者四人以外は馬車に乗り、万が一、四人がやられたとしても、いつでも飛び出せるようにスタンバイをした。

ムト、パーム、テヘペロ、レミファの四人は馬車を囲むようにして、メタル狩りとしてコンペイの塔にむかった。

馬車の中からイワハシが顔を出す。

「ちょっと待って、なんで俺が中なんだ?」

それにムトが答えた。

「商人を馬車に入れておくことは、鉄則だろ。それに、馬車にテヘペロの巨体が乗れると思うのか?」

「いや、テヘペロはわかるけど、俺は武闘家だが……」

「外の俺達がやられたら、お前達に出てもらわなきゃいけないんだ。体力温存しとけ」

そう言われ、馬車にいる仲間を見る。

ヤスにヒロ、つばさ、はやて、クランチ

いざとなったらクランチをぶん投げるつもりの、イワハシだった。
56
ムト一行は、

やっと馬車を手に入れて以降、

クランチをぶん投げる事態にもならず、

平穏無事に、コンペイの塔に着いた。


57
「おおっしゃあーっ、レベル上げまくるぞーっ!
 行くぜ、野郎共! 馬車組は外でお留守番だっ!」

 男に戻る。ムトの脳内はそれしかなくて、
58 仲間に気を配る余裕もなくなっていた。

そんなムトの様子に、パーム・レミファ・テヘペロは心配そうに見つめる。

「ムト、大丈夫かなぁ? あんなに熱入っちゃって。血圧あがりすぎて、ぶっ倒れなきゃいいけどぉ」

「そんときは、俺かレミファが、マヒャドでもムトにかまして冷やせばいいだろ」

「あはっ、そうだねぇ~」

「んがんが(そうそう)」

ハリキリ過ぎてるムトのあとを、レミファとテヘペロが追う。

その一番後ろで……

「しかし……あの大神官。ホントに、ムトを男に戻すんだろうか? なんかいまいち、信憑性に欠けるんだよなぁー」

勘の鋭いパームは、それをボソッと、ひとりごちた。

59 ムトの勢いは止まらない。はぐれメタルを見付けるやいなや、逃げ道を塞いで攻撃をしかける。

なにがなんでもダメージを与えてやる。魔法戦士のパームやテヘペロが与えられないダメージも、必ずHP1ポイントは確実に奪う。

はぐれメタルも、こんなやつは初めてなのだろう。

いつもの笑顔が、「こいつ本気や……」の顔に見えてくる。

「レベル11、レベル12! うおりゃー、どんどん出て来い! こうなったら、クランチ仕掛けて塔ごとまとめて吹っ飛ばしてやろうかぁっ!」

徐々にサイコパス化してきた。

「ヤバいな……」とパームがボソッと呟く。

「なに? はぐれメタル達のこと?」とレミファ。

「いや、そっちが心配になるくらいにヤバいのもわかるが、ダーマの大神官だ」

「次、なんに転職するの?」

「違う、大神官のカネミツだよ。もし、ムトを男に戻せなかったら、ムトはきっと、バイキルトを俺に唱えさせて、大神官に会心の一撃をぶっ込むだろうよ」

「そうなったら大神官さん、跡形もなくなりますよ」

「見ろ、なにもしてないのに、俺達も勝手にレベル上がってるよ。馬車のやつらも楽だよなぁ」




60
「うらうらうらぁーっ! レベルレベルレベルじゃあーっ!」

ムト一人で、仲間全員のレベルを上げまくっている一方、馬車のやつらは――


「スゲーでやんす! 馬車の中にいるだけで、どんどんレベルが上がっていってるのが、わかるでざんすよ!」

「あいつら、よほどハイペースで、はぐれメタルを倒していってるんだろうな。いやーしまったな。一緒に付いていって、動画配信すれば良かったなー」

「父ちゃんっ。はやてとつばさも、目に見えて成長していってるよ!」


ホントに楽に、レベルアップしていたのだった。

レスが上限に達しています。
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