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ひねくれショタと変態大学生の平和的日常

第7章 それぞれの過去 二

「おたの……しみ? ねぇ、おじさん。俺逃げないからこのロープほどいてくれないかな?」

そう、俺の今の状況はロープで手足の自由を奪われ、拘束されていた。

「坊っちゃんそれは無理だな。もし仮に坊っちゃんが逃げなくてもロープで縛っとく理由があるんだ。それもおたのしみのためにね」

「おたのしみ……?」

俺はあの時、男達の言うおたのしみがなんのことを指すのか…わかっていたのかもしれない。けど、敢えてその答えにはたどり着かないようにしていた。

もしそれが、次の瞬間。俺の前で、俺で、行われたら……恐かったからだ。

「そう、おたのしみ。気持ちよくなれるいいことだ」

その瞬間、俺は確信した。こいつらのやろうとしていることは“強姦”だと。それも、俺(男)で……。

「へへっ。じゃあそろそろ始めようか」

―やめろ。近寄るな―

そんな言葉が俺の中でうずまいていた。

「大丈夫。そんな心配しなくても。すぐに気持ちよくなるから」

そういってのびてくる無骨で汚ならしい手。

その時の俺の目には、その手が汚わしく、欲望の塊のように見えた。

そして届く、俺の服に。俺の身体に…。

おもむろに服を脱がそうとする手。

そしてそれは、俺のワイシャツのボタンに手がかけられた。

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