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ひねくれショタと変態大学生の平和的日常

第7章 それぞれの過去 二

───数分後───


「いやぁ。終わった終わった。久しぶりにからだ動かしたから疲れたなぁ」

「そのわりには結構な動きでしたよ? 後半は最早相手が哀れでした。まあ、哀れというだけで心配はしていませんが」

そう、数分前に殺気を放っていた奴等がこの人に攻撃を開始した。

けど、結構な数の相手を前にして余裕に遊んでいたこの人がやっと飽きたらしく、本来ならもっと早く終わっていたであろう殴りあいをやっと終わらせたところだ。

「ははっ。やっぱりきっついねぇ」

「きつくありませんよ。ただ、正直なだけです。それに、早く終わらせたいみたいなことを言っていたわりには結構な時間を遊びに費やしてましたよね?」

「最近はこういうことなかったからちょっと、ね」

最近は、って……。さっきの奴等御愁傷様。

「じゃあそろそろ行こっか。隼人君のお願いも早く終わらせないとね」

「……そのお願いはもういいです」

元々あなたにまた会うための約束だったし……。

「えっ!? なんでだい?」

「もうどうでもよくなったってだけです」

あなたにまた会うためなんて言えるわけないだろ…。

「ん? そうかい? なんか隠してない?」

「別に……」

「まあそういうことにしとくよ」

こういうところは大人だよな……。

「でも……できればこれからもあなたと会いたい……」

俺がそう言った途端、その人は驚いていた。

「ど、どうしたんだい?」

「別に……。それで、大丈夫ですか? 駄目ですか?」

「いや、今週は無理だけど来週からならいいよ。君の二つ目のお願いも…」

二つ目……? ああ、俺と戦ってほしいってやつか……。

あれもはっきりいえばもうどうでもいいんだよな…。でも、自分からお願いしたんだから二つも断っちゃ駄目だよな。

「じゃあ、月曜日に……俺の学校前でいいですか? 駄目だったらかえますけど…?」

「いや、いいよ。大丈夫。じゃあ月曜日に隼人君の学校の前な。わかった。今日とおんなじで放課後でいいんだよな?」

「はい。お願いします」

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