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ひねくれショタと変態大学生の平和的日常

第7章 それぞれの過去 二

「……それだけ? それだけの理由で俺、おまえにさけられてたのか?」

「嗚呼。そうだよ。それだけの理由だよ。それだけの理由でおまえを避けてたんだよ」

あっ。やっぱり草風の怒ってる顔可愛い。

安心したからか急に体の力が抜けちゃったよ。

「なんだよ。もっとちがう理由かと思ってびくびくしてた俺はどうすんだよ。もう」

「んなこと知るか。で? どうなんだよ。この前あんなことしてきた理由はなんだったんだよ?」

そんなの決まってるじゃん。

「それはな。さっきからいってる通りおまえが好きだからだよ。これ以外になんか理由が必要か?」

ほんと……それだけなんだよ。好きじゃなかったらあんなことしないだろ。俺は見るの専門なんだし。

「……。おまえ、それマジでいってんの? 俺、男だよ?」

「はっ? んなこと知ってるよ。俺も男だしおまえも男だよ。だからなんだよ」

「お、まえ。頭大丈夫か?」

「多分……。で、おまえはなんで俺に否定の言葉を発しないんだ」

普通の奴なら此処できもとかいうはずなのに。そういわれるだけのことをいってるはずなのに。なのに……なんで?

「だって、おまえ。俺……おまえのこと嫌いじゃないし。それに、この前の嫌じゃなかったし……」

それって……。

「それはおまえ……」

俺……そっちの意味で解釈しちゃうよ?

「お、俺! 用事があるから!! またな!」

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