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ひねくれショタと変態大学生の平和的日常

第7章 それぞれの過去 二

「もうやだ」

か、可愛い。なにあの可愛さ、マジ反則でしょ! 走ってるせいで息がちょっと乱れてるし。まぁ、常人にはわからないぐらいの呼吸の乱れなんだけどさ。こういう時、自分を鍛えてきてよかったなって思えるよ。

でも、表向きはしっかりとした返事をしなきゃ。……でも、やっぱり可愛い。

「じゃあ、返事を教えてくれ。そしたら追わない。…けど、本当の返事を教えてくれ。この返事が本当の返事だと思ってどんな返事でも受け入れる気でいるから!」

よし、やっと草風が止まってくれた。

これで、草風の本心が聞けるのか。……本心がもうすぐで聞けるって思って嬉しいのに、でもやっぱり、拒絶されるかもしれないと思うと……恐い。

「俺は……おまえのことは嫌いじゃない。好きか嫌いかって言われたら多分……好きだ…」

マジ……で? 

「それって……。おまえ、恋愛対象としてか?」

「……それは…多分。そうだ…と思う……」

「それはつまり、草風は俺のことが好きってことでいいのか?」

いいの? いいの? ほんとに? 俺、いまさら嘘とか言われてももう無理だからな。

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