雪の華~Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第3章 LessonⅢ 悪意ある噂
紘子は唾棄するように言った。当の輝よりも、紘子の方がよほど岩田や美奈子に対して憤りも露わにしているようである。
すべての総務部員にお茶を配り終えた直後のことである。ふいに輝の携帯の着信音が鳴った。
中島美嘉の〝雪の華〟、切ない恋心を歌った曲が好きで、丁度今のシーズンにもぴったりなので、この曲にしている。電話もメールも同じものにしているので紛らわしいが、大抵の場合はメールのことが多い。しかも、通販サイトからのダイレクトメールばかりだ。恋人もいない輝には、大体、携帯に電話がかかってくることなんてまずあり得ない。
何気なくメタリックピンクの二つ折り携帯を開くと、〝新着メール〟の表示が出ている。輝はメールの受信箱をクリックし、届いたばかりのメールを表示させた。
すべての総務部員にお茶を配り終えた直後のことである。ふいに輝の携帯の着信音が鳴った。
中島美嘉の〝雪の華〟、切ない恋心を歌った曲が好きで、丁度今のシーズンにもぴったりなので、この曲にしている。電話もメールも同じものにしているので紛らわしいが、大抵の場合はメールのことが多い。しかも、通販サイトからのダイレクトメールばかりだ。恋人もいない輝には、大体、携帯に電話がかかってくることなんてまずあり得ない。
何気なくメタリックピンクの二つ折り携帯を開くと、〝新着メール〟の表示が出ている。輝はメールの受信箱をクリックし、届いたばかりのメールを表示させた。