放課後は保健室で2
第1章 転校生×2、来たる。
結の言うとおり、今私たちは屋上にいる。
夏休みでしばらく来ていなかったので、久々にここでサボろうという話になったのだ。
顔は空を見上げたまま上半身だけ起こして後ろに手をつく。
結が私を見てため息をついたような気がしたけど、まあいいや。
月より下の空、遠くの方に入道雲が見えた。
照りつける太陽はまだまだ元気だけれど、空は確実に秋の色に近づいていってる。
…なんとなく、焦燥感。
宿題は全部やった筈なのに夏の終わりを感じると何かやり残した気がする。