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キレーな顔した狼さん。

第15章 12匹目

昨日、家族が下でガヤガヤと煩かった頃。

俺は1人、自分の部屋へと
避難していた。

すると…

─ピロリロリンリンリーン…

と、騒がしく俺の携帯が鳴り響いた。

「うおっ!?だ、だれだ?」

静かにゲームに熱中していた俺は、
焦り気味で携帯の表示画面をみる。

そこには、
"瑠樹"と表示された文字がピカピカと光っていた。

「る、瑠樹か…」

宣言通り、瑠樹が連絡してきた様だ。

ピッ─

「ゴホンっ」

通話ボタンを押しながら1つ、
咳払いをして電話にでる

「も、もしもし」

瑠樹からの電話やメールは
何回しても慣れなくて少し緊張する。

そして…

……やっぱり嬉しい…。

だけど、そんな事…
絶対バレたらからかわれるのは目に見えてる。

なので、バレ無いように
俺は今日も"平然"を装う。

「あ、汐里?」

電話の向こうで聞こえる瑠樹の声は
何だかいつもより低くて…

ドキッ──

自分の胸が、大きく跳ねたのを感じた

「フフッ…汐里…何してたの?」

「えっ…や、特に何も…」

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