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第6章 はじまり

初めはお金がなかったので、いつも貸し衣装だった。

あの人に生活費を出す為に衣装は安物一枚買しか買えなかった。

その頃の家賃がなんと20万になっていた。

いざ出て行こうとすると


「お母さん、あんたがいないと生きていけない、誰もいないのよ。」


いつも繰り返しだった。でも、もうその言葉は私には通用しなかった。

1年たった頃、私は着の身着のまま古いアパートを借り、10万おいて家を出た。
家を出ても10万は仕送りした。

気になって家に電話したら


「私が死なない程度に送っているのね!」


と怒鳴り声をあげていた。

これで本性が分かったので、なんだかスッキリした。

あの人と話したのはこれが最後だった。

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