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スッ！

テーブルの上に置かれた小切手を竹内に丁重に返し


｢竹内先生、
本当にここまで気を使わないで下さい。お気持ちは本当に嬉しいです、感謝しています。
でも私、こう見えましてもこのお店で満足してますよ。
ママのこと本当に尊敬してますし、好きですから。｣


｢エリカちゃん…｣


｢それにまだまだ私にはお店を持つなんて勿体無いですし、無理ですよ、 そんな大した器でも無い女です。
でも本当に、本当に、先生のその気持ちだけで嬉しいです。｣

先程のようにならないように慎重に丁重にお断りしたおかげで竹内の機嫌は曇ることはなく


｢エリカちゃん、
益々好きになったよ！｣


そう言いながら小切手をさりげなく閉まって、
満面の笑みだった。男とは単純なものだと思った。特に竹内はある意味分かりやすくて良い。

調子に乗ってクリュク、ドンペリブラックを何本も空けて、
ママとヘルプの娘を読んでは羽振りよくチップをくれて機嫌良くまた来るよ！と言って帰って行った。