
愛して、愛されて。
第1章 狂愛
縛られて自由が利かない腕がもどかしい。
俺の下半身には、すでに熱が集まっていた。
「あ、キツそう。」
「やっ、やめろ…!そこは…ああああっ!!」
ジーンズの上から、形を変えた自身を擦られた。
胸の突起とは違う刺激に、腰がビクんと震えた。
「出してやろうか。」
そう言って、ジーンズとパンツを一気に脱がされた。
「や、あ…」
ブルンっと、勢いよく立ち上がるソレに、羞恥が隠しきれなかった。
恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい。
「すごい勃ってるね。奏太のソレ。感度良すぎるんだよ、奏太。」
「やめ、ろ…言うなぁ…っ!」
「ビクビク震えて、乳首で感じるなんてさ、淫乱だよね」
淫乱。
その言葉が、俺の羞恥をまた掻き立てる。
消えたい。
今、この場から消えたい。
「ヒッ!?ああああああ゛!!」
いきなりの激しい快感に、俺は大きな声を上げた。
クチュクチュと音を立てて、兄さんは俺の自身の先っぽを指先で刺激し始めたのだ。
「やっ、やめっ…ヒああ゛」
「もう濡れてる。かわいいな奏太は」
上下に扱かれ、先を弄ばれる。
その手つきは、加減というものを知らない。
クチュクチュグチャ…
卑猥な音と、激しい快感。
腰は砕けそうなくらい、ガクガクと揺れていて。
「やっヤメ…に、いさっ!出るっ…イッ、ク…!!」
激しい射精感。
だけどそれは解放することができなかった。
達する瞬間、兄さんは俺のモノから手を離した。
イキそびれたソレは、苦しそうに揺れている。
「な、に…?」
感じることが出来なかった絶頂に、情けない声しか出せない。
そんな俺に、
「イかせないよ。」
兄さんは笑った。
―――パチン。
「あああああああ゛!」
瞬間、ソレに感じる違和感。一瞬の激しい快感。
だけどそれは、直ぐに恐怖を誘った。
