
愛して、愛されて。
第9章 狂気の矛先
手に入る?なんのことなのか分からない。ただそう呟いた伊勢谷先生の横顔があまりにも不気味で、俺の背筋に冷や汗が流れた気がした。
「伊勢谷、先生?」
「なんだい?村尾。」
「それはどういうーーーっ!?」
それはどういう意味なのかと問いかけようとした時だった。グワングワンと目の前が歪みだしたのだ。
「っ、、、!」
まさかっ!
ハッとして伊勢谷先生を見た時にはもう既に遅くて。グワンと大きく揺れた俺の視界は暗闇に変わり、俺は意識を手放した。
手放す直前
「ああ。俺の可愛い、奏太。」
伊勢谷先生の妖しい声を聞いた気がしたーーーー。
