愛して、愛されて。
第5章 守りたいもの
―――ダンッ!!!
コップが勢いよく転がり、水が溢れた。
テーブルの端から、水の雫がポタリと落ちる。
カランカランと足元に転がってきたコップを、もう一度蹴っ飛ばした。
ジンジンと、テーブルに叩き付けた拳が痛む。
そんなことも気にせず、雄飛の顔を睨み付けた。
「お前、奏太になにしたの?」
「フフフ、やっと本性表したのかい?」
「言えよ。」
カタンと音を立てて、雄飛はゆったりと立ち上がった。
そして、俺の耳元に口を近づけて
―――そっと呟いた。
「あの子、舐めて上げると悦ぶね。
……凄く、気持ち良さそうに鳴く。フフ」
「っ、殺されたい?」
やばい。
熱が、抑えきれない。
奏太の快感に浸る表情が、頭の中に浮かんで、
パチン、弾けた。