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愛して、愛されて。

第6章 狂気の陰





また一つ。

俺の胸にはぽっかりと穴が開いた。


兄さんの香り、温度。

すべてが俺に染み込んでいるのに、何故だろうか。



体が疼く度、兄さんのすべてが俺の中で激しく揺れる。


嫌い、なのに。

兄さんなんて、嫌いなのに…―



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