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愛して、愛されて。

第7章 眩暈がするほどに







なんでこの時俺は、
現実を忘れてしまってたのかな・・・ー





絡み合っていた舌がほどけ、兄さんの唇がゆっくりと離れた時だった。


「•••そう、た?」


小さく呟き、そして戸惑うような声が、
俺の体を凍りつかせた。

一気に、現実に引き返された気がした。


意識が朦朧としている中、何故か今の状況だけは理解できていて。

サーっと音を立てて、血の気が引いていく。







一番、俺が恐れていたのは、

恭、お前に、、、、

この関係がバレてしまうことだったのに。








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