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血とキズナ

第5章 路地裏の青天

 昇降口につくと、すでに松根と土井、そしてユウゴがスタンバイしていた。


「遅えぞテメエ」


 岩のような顔で、土井が凄んでくる。


「すいません。つか島田、少しぐらい待っててくれてもよくない?」

「あ? なんで俺が待つんだよ」

「だっていっしょのとこ行くのに」


 リツの言葉に気分を害したのか、ユウゴは思いっきり眉を寄せリツを指差した。


「勘違いすんなよ。俺はオマエのおトモダチでもなんでもねえ。トキツさんが言うから仕方なく一緒にいるだけだ。
 次なれなれしい口利きやがったらぶっ飛ばすからな」


 リツが口をとがらせながら不満を露わにすると、いつものようにユウゴから足が飛んできた。


「お前ら、仲良いのな」

「よくないっすよ!」


 ユウゴの全力否定も軽く受け流され、リツたちは学校を後にした。




   ◆ ◆




 松根につれてこられたのは、学生の財布にやさしいファミリーレストランだった。

 リツの隣にユウゴが座り、松根と土井が向かい席に座った。

 とりあえずそれぞれが好きに注文すると、さっそく松根たちの質問が始まる。

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