
血とキズナ
第7章 ニセモノ
「だからさ、あんまりほ、堀田さんと仲良くしないでくれるかな。ほ、堀田さんも迷惑してると思うんだよね」
「はははっ、あの人は嫌なことは嫌って言う人だから大丈夫だよ」
「ほ、堀田さんの気遣いがわからないかな君はっ。
君はさっ、霧金高校なんかに入ってこの先どうなるか知ってるのかい? 大学だってロクな所になんか行けないよ。
しかも霧金のくせに貧弱でさ、勉強もできずケンカも弱いなんて、救いようのないクズだよね」
「そうかな」
「ふん。自分のことすらわかっていないなんて、クズ中のクズだな。さすがに同情するよ」
「ああ、ありがとう」
「べッ、別に感謝してほしいわけじゃな」
「あ、鴇津さん」
駐車場に見慣れたバイクがやってきた。
2人の前に止まると鴇津はヘルメットを外す。
サイドに流れる金髪。
細身のジーンズにブーツと、黒の革ジャンにグローブ。
まさにライダーの出で立ちで、顔立ちが端正な上、眼光が鋭いともなれば、山本をビビらすには十分すぎた。
「じゃっ、じゃあ僕はこれでッ」
山本は隅にあった自転車に跨がり、あっという間に大通りへと出ていった。
「どっか走ってきたの?」
リツを迎えに来るだけの時は、もっとラフな格好をしてくる。
こういう本格的な服装のときの鴇津は、大体どこか遠出をするときだと、この数週間で知った。
「ああ、湘南のほうを回ってきた」
「海! いいな、今度つれてってよ」
「ヒマだったらな」
リツは鴇津のバイクにしまってあった、半ヘルを被った。
「はははっ、あの人は嫌なことは嫌って言う人だから大丈夫だよ」
「ほ、堀田さんの気遣いがわからないかな君はっ。
君はさっ、霧金高校なんかに入ってこの先どうなるか知ってるのかい? 大学だってロクな所になんか行けないよ。
しかも霧金のくせに貧弱でさ、勉強もできずケンカも弱いなんて、救いようのないクズだよね」
「そうかな」
「ふん。自分のことすらわかっていないなんて、クズ中のクズだな。さすがに同情するよ」
「ああ、ありがとう」
「べッ、別に感謝してほしいわけじゃな」
「あ、鴇津さん」
駐車場に見慣れたバイクがやってきた。
2人の前に止まると鴇津はヘルメットを外す。
サイドに流れる金髪。
細身のジーンズにブーツと、黒の革ジャンにグローブ。
まさにライダーの出で立ちで、顔立ちが端正な上、眼光が鋭いともなれば、山本をビビらすには十分すぎた。
「じゃっ、じゃあ僕はこれでッ」
山本は隅にあった自転車に跨がり、あっという間に大通りへと出ていった。
「どっか走ってきたの?」
リツを迎えに来るだけの時は、もっとラフな格好をしてくる。
こういう本格的な服装のときの鴇津は、大体どこか遠出をするときだと、この数週間で知った。
「ああ、湘南のほうを回ってきた」
「海! いいな、今度つれてってよ」
「ヒマだったらな」
リツは鴇津のバイクにしまってあった、半ヘルを被った。
