側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第19章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 再会
キョンシルの沈黙をどう受け止めたものか、胸の上ぎりぎりのきわどいところを彷徨っていたトスの指が遠のく。咄嗟にその手を軽く押さえ、キョンシルはトスの瞳を見つめながら言った。
「―止めないで。このまま最後まで続けて」
一瞬、トスの秀麗な面に驚愕の表情が漣のように走り抜けた。
「良いのか? 今ならまだ俺は自分を抑えられる。だが、これから先は、たとえそなたが泣いて抗おうと、自制がきかなくなるかもしれない」
「ええ。私、今夜のことを後悔なんてしない」
小さいけれど、はっきりとした声で返し、キョンシルはトスの首に両手を巻きつけた。
トスの貌に新たな愕きが浮かび、消えた。
「そんな可愛いことをすれば、男がどうなるか、そなたは判っているのか?」
言い終えるのももどかしく、トスがキョンシルの唇を塞いだ。
「―止めないで。このまま最後まで続けて」
一瞬、トスの秀麗な面に驚愕の表情が漣のように走り抜けた。
「良いのか? 今ならまだ俺は自分を抑えられる。だが、これから先は、たとえそなたが泣いて抗おうと、自制がきかなくなるかもしれない」
「ええ。私、今夜のことを後悔なんてしない」
小さいけれど、はっきりとした声で返し、キョンシルはトスの首に両手を巻きつけた。
トスの貌に新たな愕きが浮かび、消えた。
「そんな可愛いことをすれば、男がどうなるか、そなたは判っているのか?」
言い終えるのももどかしく、トスがキョンシルの唇を塞いだ。