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　ならば、祖父はやはり、もう助かる見込みはないのか。いや、そうとは限るまい。崔家の当主ともなれば、それなりに優れた名医を侍医として抱えているだろうし、あらゆる高価な薬、治療法も試みられているだろう。
　あながち落命すると決まったわけではない。それは予測というよりは、どちらかといえば儚い希望的観測にすぎなかった。
　かなりの時間が経った頃、キョンシルは漸く妙だと思い始めた。幾ら何でも、もうそろそろ崔家に到着しても良い頃なのに、輿は一向に止まらない。一体、どこに向かっているのだろう。まさか―。
　そこで怖ろしい考えが閃いた。慌てて声を張り上げる。