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　つまり、手足の自由は全くきかないということだ。この状態では到底、脱出は不可能である。
　しかし、よく喋る男たちだ。あいつらのお陰で、自分の置かれた立場というものを嫌になるほど認識することができたのは幸いだった。まさかキョンシルが意識を取り戻しているとも知らず、ぺらぺらと情報を垂れ流してくれたことには感謝するべきだろう。
　あの蛇のような眼をしたいけ好かない崔ミンチュとかいう男に知られたら、キョンシルの生命よりまず先に、あいつら二人が消されるに違いない。
　あんな奴らがどうなろうと知ったことではないけれど、このままでは早晩、キョンシルはミンチュに手込めにされた挙げ句、殺されてしまう。それだけは確かなようだ。