
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第20章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 花びら占い
トスはキョンシルを背負った状態で、ミンチュの屋敷の庭を巧みに走った。今宵、月はわずかに大きさを増している。
煌々と輝く月が広い庭の方々に植わった樹木の影を地面に映し出している。トスはその複雑な影を利用して身を隠しながら、無事、ミンチュの屋敷の庭を抜けた。最後の難関はかなり高さのある塀だったが、その頃にはキョンシルもある程度、身体の自由がきくようになっていた。
まずトスがひらりと塀に飛び上がり、それから手を伸ばす。キョンシルはその手に掴まり、トスに引き上げて貰った。降りるときも同じ要領でトスが先に地面に着地し、飛び降りてくるキョンシルを受け止めた。
ここからはトスに手を引かれて走った。
煌々と輝く月が広い庭の方々に植わった樹木の影を地面に映し出している。トスはその複雑な影を利用して身を隠しながら、無事、ミンチュの屋敷の庭を抜けた。最後の難関はかなり高さのある塀だったが、その頃にはキョンシルもある程度、身体の自由がきくようになっていた。
まずトスがひらりと塀に飛び上がり、それから手を伸ばす。キョンシルはその手に掴まり、トスに引き上げて貰った。降りるときも同じ要領でトスが先に地面に着地し、飛び降りてくるキョンシルを受け止めた。
ここからはトスに手を引かれて走った。
