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　床につくほどに頭を垂れる。口上も態度も見事なものだった。
　祖父を見れば、祖父は祖父で至極愉快そうな表情を浮かべている。安堵のあまり、キョンシルは涙が出そうになった。
　ですが、と、トスが切り出した瞬間、彼女の歓びも一瞬の中にしぼんだ。
　今度は一体何を言うつもりなのかと不安げにトスを見上げる。
「大(テー)監(ガン)さま(ナーリ)のおっしゃった私に訊ねたいことの一つめは判りますが、二つ目というのは、どうにも判りかねるのです」
「フム、なるほどな」
　イルチェは別段、機嫌を損ねた様子はなく、依然として面白そうにトスとキョンシルを見ていた。まるで今のなりゆきを愉しんでいるかのようでもある。