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側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】

第4章 偽りの別れ

「おじさん、何でこんなこと―」
 涙ぐんで口にしたキョンシルをトスが欲望に翳った眼で見つめる。
 キョンシルはハッとして、絶望で眼の前が真っ白になった。また、あの怖い顔になっている。
「―いや!」
 キョンシルが身を起こそうとするのと、トスが再び襲いかかったのは、ほぼ時を同じくしていた。

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