側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第7章 未来を照らす一番星
「流石は天下の崔イルチェさまだな。あの方の傍に立っただけで、鳥肌が立つほど緊張したよ」
「トスおじさんも緊張することってあるのね」
「何だ、そいつは。何だか俺がこの上なく図太い奴のように聞こえるんだが、気のせいか?」
「トスおじさんがそう思うんなら、気のせいでしょ」
澄まして言ってやると、トスは〝こいつめ〟とキョンシルの頭をくしゃっと撫でる。
と、トスがふと思い出したように言った。
「やはり、余計なことだったかな」
その言葉で、キョンシルはすべてに合点がいった。
「お祖父さまに私の居場所を教えてくれたのは、トスおじさんだったのね」
「トスおじさんも緊張することってあるのね」
「何だ、そいつは。何だか俺がこの上なく図太い奴のように聞こえるんだが、気のせいか?」
「トスおじさんがそう思うんなら、気のせいでしょ」
澄まして言ってやると、トスは〝こいつめ〟とキョンシルの頭をくしゃっと撫でる。
と、トスがふと思い出したように言った。
「やはり、余計なことだったかな」
その言葉で、キョンシルはすべてに合点がいった。
「お祖父さまに私の居場所を教えてくれたのは、トスおじさんだったのね」