
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第8章 第二話 【はまゆうの咲く町から】 海の町から
直截に物を言う和尚らしからぬ態度に、かすかな違和感を憶えずにはいられない。
キョンシルは怯まず問いを発そうとした。
「初めてここに来た日、和尚さまがおっしゃってました。夢の中に、トスおじさんのお父さんが出てきたとか。あれは―」
「まあ、待ちなさい」
和尚が優しいけれど、有無を言わさぬ口調で遮った。
「まずは順を追って話そう」
和尚は緩くかぶりを振る仕草を見せ、相変わらず視線は海に向けたままの体勢で呟いた。
「トスの両親が既に亡くなっておるのは知っているのかな?」
「はい」
応えると、和尚は幾度も頷いた。
「そうか」
キョンシルは怯まず問いを発そうとした。
「初めてここに来た日、和尚さまがおっしゃってました。夢の中に、トスおじさんのお父さんが出てきたとか。あれは―」
「まあ、待ちなさい」
和尚が優しいけれど、有無を言わさぬ口調で遮った。
「まずは順を追って話そう」
和尚は緩くかぶりを振る仕草を見せ、相変わらず視線は海に向けたままの体勢で呟いた。
「トスの両親が既に亡くなっておるのは知っているのかな?」
「はい」
応えると、和尚は幾度も頷いた。
「そうか」
