側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第12章 第二話 【はまなすの咲く町から】 心のありか
ユチョンの顔には、あからさまに落胆の表情が浮かんでいる。どうして、この男ががっかりするのかキョンシルには皆目判らなかったが、とにかくウォンジュンに取り次ぎを頼むことにした。
「そうだよな、こんな良い女が俺なんか相手にしてくれるはずないよな」
ユチヨンは何やら口の中で呟きながら、それでもウォンジュンを呼びにいってくれた。
かなりの時間、待たされた末、漸くウォンジュンが姿を見せた。
「こんなところで立ち話もなんだから、上がって」
ウォンジュンはキョンシルを見て顔を輝かせる。しかし、キョンシルは丁重に辞退した。
「すぐに失礼しますから」
「そう―」
「そうだよな、こんな良い女が俺なんか相手にしてくれるはずないよな」
ユチヨンは何やら口の中で呟きながら、それでもウォンジュンを呼びにいってくれた。
かなりの時間、待たされた末、漸くウォンジュンが姿を見せた。
「こんなところで立ち話もなんだから、上がって」
ウォンジュンはキョンシルを見て顔を輝かせる。しかし、キョンシルは丁重に辞退した。
「すぐに失礼しますから」
「そう―」