
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第13章 第三話 【むせび泣く月】 出逢いはある日、突然に
「馬鹿なことを言うものではない。キョンシル。私は実のところ、そなたたちの事情については何も知らない。だが、そなた自身が今、口にしたような怖ろしいことを企む娘ではないことは私にでも判る」
「でも、お母さんはそう思ってるみたい」
茫然と呟いたキョンシルに、ソンは力強い声で言った。
「そんなはずがない。親は子を心から慈しみ、たとえ子がどのような愚かな過ちを犯したとて、許すものだ。ましてや、そなたは何も罪を犯してはおらぬというのに、母御がそなたを恨んだりするものか」
「でも、でも」
「でも、お母さんはそう思ってるみたい」
茫然と呟いたキョンシルに、ソンは力強い声で言った。
「そんなはずがない。親は子を心から慈しみ、たとえ子がどのような愚かな過ちを犯したとて、許すものだ。ましてや、そなたは何も罪を犯してはおらぬというのに、母御がそなたを恨んだりするものか」
「でも、でも」
