
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第15章 王宮という名の伏魔殿
深緑の官服に帽子を被った男は一方は年配で、一方は若かった。どちらにも共通しているのは、色白でのっぺりした顔立ちだということである。
見た目は確かに男なのに、どこか中性的な雰囲気が漂っている。それも当たり前、彼等は内官と呼ばれる宦官であり、男性ではないため、国王の妃たちが住まう後宮にも自由に出入りできる。妃たちのご用を直接仰せつかるため、内官の官位そのものはさして高くはないが、隠然たる勢力を持っていた。むろん、キョンシルは、彼等が内官であることはまだ知らない。
見た目は確かに男なのに、どこか中性的な雰囲気が漂っている。それも当たり前、彼等は内官と呼ばれる宦官であり、男性ではないため、国王の妃たちが住まう後宮にも自由に出入りできる。妃たちのご用を直接仰せつかるため、内官の官位そのものはさして高くはないが、隠然たる勢力を持っていた。むろん、キョンシルは、彼等が内官であることはまだ知らない。
