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「私が望まなくても、たった一夜でも良いから国王の相手を務めたいと願う娘は多いんだ。自分でこんなことを言えば、余計に鼻持ちならない奴と嫌われてしまうだろうけどね」
　キョンシルは真顔で首を振る。
「私はソンを嫌ってなんかいないし、鼻持ちならないと思ったこともないわ。それに、あなたの言うとおり、相手が王さまならば、望んで寝所に上がりたがる娘は多いでしょう」
　キョンシルは呟くと、か細い声で言った。
「でも、私は違うの、ソン。私にとって大切なのは、相手が王さまであるかどうかいうことよりも、自分がその人を好きかどうかということだわ」