
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第15章 王宮という名の伏魔殿
「そなたがこたび、殿下の側室になったという淑媛か」
大妃の後ろには、極彩色で描かれた四季の花の屏風がある。その前の小机は紫檀、物憂げに寄りかかっている座椅子(ポリヨ)は牡丹色の絹張りだ。派手好きな性格を物語るように、両手には幾つもの玉の指輪、腕には無数の腕輪が填っている。
「お初にお眼にかかります」
キョンシルは両手を組み合わせて立ち上がり、優雅に一礼する。更に座って深々と頭を垂れる。目上の者に対する最高の敬意を表す拝礼(クンジヨル)である。拝礼の間、脇から二人の女官がずっとキョンシルの身体に手を添えて支えた。
大妃の後ろには、極彩色で描かれた四季の花の屏風がある。その前の小机は紫檀、物憂げに寄りかかっている座椅子(ポリヨ)は牡丹色の絹張りだ。派手好きな性格を物語るように、両手には幾つもの玉の指輪、腕には無数の腕輪が填っている。
「お初にお眼にかかります」
キョンシルは両手を組み合わせて立ち上がり、優雅に一礼する。更に座って深々と頭を垂れる。目上の者に対する最高の敬意を表す拝礼(クンジヨル)である。拝礼の間、脇から二人の女官がずっとキョンシルの身体に手を添えて支えた。
