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　形ばかりとはいえ、王の側室であり、ソンとは毎夜のように同じ部屋で眠ったのだ。トスに誤解されていたとしても仕方ないと思ったのだが。
　トスは憮然として続けた。
「それも全部、聞いた。建前は側室として過ごしていたが、お前には」
　そこでトスは柄にもなく紅くなり、もぞもぞと言った。
「お前には一切、手を付けていないから、安心しろとも言っていたな。全く、今度、町中をうろついてるところを見つけたら、ただでは済まさんからな」
　国王相手に酷い言い様である。
―ありがとう、ソン。
　キョンシルは心の中でトスに礼を言った。