側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第17章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】・戻らぬ男
「構わないわ。どんなことでも、受け容れる覚悟はできてるから」
「そうか、そこまで言うのならば言おう。俺がもやもやしているのは、そなた自身が原因だ」
「やはり、そうなのね」
キョンシルは溜息を一つ、ついた。
「やはりだと? そなたは気づいていたというのか、キョンシル」
トスの切れ長な瞳が大きく見開かれた。
「当たり前でしょう。トスおじさんと私の付き合いは半端じゃないくらい長いのよ。私は十一歳のときからずっと、トスおじさんだけを見つめてきたの。トスおじさんの考えてることの半分くらいは判るわ」
「そうか、そこまで言うのならば言おう。俺がもやもやしているのは、そなた自身が原因だ」
「やはり、そうなのね」
キョンシルは溜息を一つ、ついた。
「やはりだと? そなたは気づいていたというのか、キョンシル」
トスの切れ長な瞳が大きく見開かれた。
「当たり前でしょう。トスおじさんと私の付き合いは半端じゃないくらい長いのよ。私は十一歳のときからずっと、トスおじさんだけを見つめてきたの。トスおじさんの考えてることの半分くらいは判るわ」