
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第18章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 祖父の願い
「夢?」
トスが濃い眉を少しだけつり上げた。
「変なの。私は四方に何もない荒れ地をずっと歩いていて、止まって休みたいと思うのに、何故か休めないのよ」
「―」
トスは思うところあったのか、何も言わず端正な顔を翳らせた。
「眠っているのを起こすのもどうかと思ったが、あまりにも苦しそうだったからな」
ややあって、気遣うように言う。
キョンシルは頷いた。
「ありがとう。あのまま荒れ地をずっと歩き続けるだなんて、夢の中でも正直、ゾッとしないわ」
トスが濃い眉を少しだけつり上げた。
「変なの。私は四方に何もない荒れ地をずっと歩いていて、止まって休みたいと思うのに、何故か休めないのよ」
「―」
トスは思うところあったのか、何も言わず端正な顔を翳らせた。
「眠っているのを起こすのもどうかと思ったが、あまりにも苦しそうだったからな」
ややあって、気遣うように言う。
キョンシルは頷いた。
「ありがとう。あのまま荒れ地をずっと歩き続けるだなんて、夢の中でも正直、ゾッとしないわ」
