
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第19章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 再会
イルチェの眼がいっそう細められた。孫が可愛くてならぬといった顔である。
「儂だとて、同じ過ちを繰り返すほど愚かではないぞ、キョンシル。叶う限り、そなたの意向を尊重してやりたいと思うているのだよ」
と、キョンシルは祖父の顔色が最初よりも更に悪くなっていることに気づいた。
あまり長話をしすぎて、疲れたのかもしれない。
「お祖父さま、お疲れになったのではありませんか?」
気遣うように言うと、イルチェは笑った。
「何のこれしき。たいしたことはない。かつては三日三晩、眠らずに宮殿に詰めたこともあったほどだからな」
「儂だとて、同じ過ちを繰り返すほど愚かではないぞ、キョンシル。叶う限り、そなたの意向を尊重してやりたいと思うているのだよ」
と、キョンシルは祖父の顔色が最初よりも更に悪くなっていることに気づいた。
あまり長話をしすぎて、疲れたのかもしれない。
「お祖父さま、お疲れになったのではありませんか?」
気遣うように言うと、イルチェは笑った。
「何のこれしき。たいしたことはない。かつては三日三晩、眠らずに宮殿に詰めたこともあったほどだからな」
