
変人を好きになりました
第7章 古城のシンデレラ
「こんなドレス着るの初めて……」
私はパールピンクでシルクのドレスを着て、パールのネックレスにイヤリングをつけられていた。
メイクもちゃんとしたプロの方にされたから、鏡を見たときこれは誰だろうと思ったくらいだった。
「すごい、綺麗ね」
メイクをしながら細身のパンツを着こなした女性がうっとりと鏡を見ながら呟いたから、私の顔はたちまち赤く染まってしまった。
お世辞に決まってるのに。
「どうぞ、こちらへ」
通された控室にスーツを着た空良くんが待っていた。
私の姿を見るなりまるい目をさらにまんまるくした。
「素敵でしょう。私は失礼しますね」
「ありがとう」
空良くんが手を挙げて挨拶をすると扉が閉められた。
空良くんは私の前まで来る。
似合ってないのか、なんなのか分からずに私は口を尖らせて下を向く。
「はあ……」
大きく吐かれた溜め息。
「やっぱり、変?」
「見せたくないな」
「え?」
空良くんは私の顎を優しく撫でて、上を向かせた。
「可愛すぎる。今度は古都のファンができちゃいそうだ。古都のこんな姿見せたくない……」
「……やめてよ。空良くんすごく素敵で、私なんて不釣り合いだよ」
可愛らしい空良くんがスーツを着ると男らしくなって目を見張る。
「古都、ありがとう。これで俺のファンも諦めると思う。ただ、今までのように図書館での仕事はできなくなる。その分、俺がどうにかするから許して」
そんなこと言われなくても覚悟していた。
私の仕事は誰にだってできる。
でも、空良くんのしていることは空良くんにしかできない。
とるなら、空良くんの仕事をとる。そのほうが社会のためになる。
「許してあげる」
はにかんで言うと空良くんも笑って、私の額にキスをした。
「わっ」
「そんなに驚かないでよ……ってなんか、前にも言ったね」
帰り道で空良くんに会った時のことだ。
私たちはくすくすと笑いあいながらお互いを見つめあっていた。
こんなに心地良いのはどうしてだろう。これが好きということ?
私はパールピンクでシルクのドレスを着て、パールのネックレスにイヤリングをつけられていた。
メイクもちゃんとしたプロの方にされたから、鏡を見たときこれは誰だろうと思ったくらいだった。
「すごい、綺麗ね」
メイクをしながら細身のパンツを着こなした女性がうっとりと鏡を見ながら呟いたから、私の顔はたちまち赤く染まってしまった。
お世辞に決まってるのに。
「どうぞ、こちらへ」
通された控室にスーツを着た空良くんが待っていた。
私の姿を見るなりまるい目をさらにまんまるくした。
「素敵でしょう。私は失礼しますね」
「ありがとう」
空良くんが手を挙げて挨拶をすると扉が閉められた。
空良くんは私の前まで来る。
似合ってないのか、なんなのか分からずに私は口を尖らせて下を向く。
「はあ……」
大きく吐かれた溜め息。
「やっぱり、変?」
「見せたくないな」
「え?」
空良くんは私の顎を優しく撫でて、上を向かせた。
「可愛すぎる。今度は古都のファンができちゃいそうだ。古都のこんな姿見せたくない……」
「……やめてよ。空良くんすごく素敵で、私なんて不釣り合いだよ」
可愛らしい空良くんがスーツを着ると男らしくなって目を見張る。
「古都、ありがとう。これで俺のファンも諦めると思う。ただ、今までのように図書館での仕事はできなくなる。その分、俺がどうにかするから許して」
そんなこと言われなくても覚悟していた。
私の仕事は誰にだってできる。
でも、空良くんのしていることは空良くんにしかできない。
とるなら、空良くんの仕事をとる。そのほうが社会のためになる。
「許してあげる」
はにかんで言うと空良くんも笑って、私の額にキスをした。
「わっ」
「そんなに驚かないでよ……ってなんか、前にも言ったね」
帰り道で空良くんに会った時のことだ。
私たちはくすくすと笑いあいながらお互いを見つめあっていた。
こんなに心地良いのはどうしてだろう。これが好きということ?
