夢の虹
第3章 雨の日
私の顔を見て気づいたのだろう。
「心愛…もしかして傘、無いのか?」
流星の言葉に憂鬱に頷く私。
今朝は寝坊をしてしまい急いでいたので天気予報を見なかった。
それがこうなるなんて…
「え?!心愛、傘無いの?今日、降水確率100%だよ!」
「うっ…」
「心愛、馬鹿じゃん!」
…小百合に言われるまでなく分かってますよ。
どうせ私は馬鹿ですよー…
「俺の傘使うか?」
「えっ、いいよ!そんなことしたら流星が雨に濡れちゃうよっ」
心配してくれるのは分かるが、流石にそれは受け取れない。