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夢の虹

第3章 雨の日


「心愛が風邪引くよりマシだ」


いやいやいや!

私にとっては流星が風邪引く方がやだもん!


「流星君。そういう時は傘が2本あるから、とか言わないと受け取れないよ?」


小百合が呆れたようにものを言う。

確かに2本あるなら借りやすいけど…

流石に流星が風邪引いてまで借りたくない。


「じゃあどうしたらいいか、教えてあげようか」


そんな声が後ろからしたので振り返ると、それは誠司君だった。

なんだか凄く嬉しそうだ。

…嬉しそう?


「流星が心愛ちゃんと帰ればいいんだよ」

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