にゃんと喘いでくれるよね
第12章 猫とリアル
頬をたえず伝う涙を
拭う事が出来ないもどかしさに
下唇を噛み締めるしかなかった。
「あれを見なさい」
みいが見たのは
にゃんこ喫茶で
セッセッと働く
ネコミミをつけた人間達。
「あの子達だって
あなたのように本物の
ネコミミが欲しかった…
それに…ご主人様に
もらって欲しかったのよ…?」
「…あ…っ」
蘇るのは数々の記憶。
そうだ…
みい…何してんだろ…っ
「分かったら
しっかり立つ!はいっ!」
パッと店長の手がはなれて
きちんと地上に足をつく。
「…ごめんにゃさい」
「可愛いから許す!(笑)」
ふふっと
笑う店長は
やっぱりセクシーで
思わず
ドキッとした。
「それで…
あなたはもちろんご主人様の元へ
戻るのよね?」
戻る…
あの…大好きなりくのいる所へ?
邪魔者のみいが…?
「…それは…出来にゃい…のっ…」