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身代わりH

第11章 *勉強・・・っ?!

そして30分後-。




「…重力加速度の大きさをg=9.8m/s2、糸が引く力の大きさをТ[N]、Aが床から受ける垂直抗力の大きさをη[N]とする…」




-静かな部屋にお兄ちゃんの声が朗々と響く。




あたしはそれを一生懸命頭に叩き込んでいた。




-結局…、私服に着替えたお兄ちゃんはあたしの部屋に入ると、うろたえるあたしには目もくれず、用意していたテーブルの前に腰を下ろして、ざっと課題のプリントに目を通した。




そして1分も経たないうちに、こうして解説が始まったのだった。




…なんか…スゴイ、不思議な感じ…。




お兄ちゃんが、Hするため以外のことで、あたしの部屋にいてくれてるなんて。




しかもこんな明るい時間で。更に私服。




「…問3だが…、Aが滑りだすまでは、Tと大きさFの静止摩擦力は水平方向でつりあってる。それはわかるな?」




「は、はい」

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