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身代わりH

第11章 *勉強・・・っ?!

それは明らかに、お兄ちゃんとテーブルの間に座れという指示で、その後なにが起こるかわからないあたしはためらいながら立ち上がった。




「-……」




言われた通りにお兄ちゃんの前に腰を下ろし、どうしたらいいかわからずに固まっていると、後ろからフワリと抱きしめられた。




-ドキン。




「-っ…」




その温もりにあたしの体が跳ねたけど、お兄ちゃんはお構いなしに抱きしめる力を強めてくる。




ぎゅぅうっ…。




逞しい腕があたしの体に食い込み、きつい拘束に呼吸さえもままならない。




「…っっ」




その苦しさに小さな声が漏れ、軽い酸欠状態でボーッとしていたところへ、耳元に息を吐きかけられた。




「母さんが帰ってくるまで…たっぷり教え込んでやる」




お兄ちゃんはそう言って腕の力を緩めたけど、あたしの心臓は正常には戻らなそうだった。




「-あっ…」

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