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身代わりH

第16章 *…実行

一人取り残されたあたしはどうしたらいいのかわからずに階段の上を凝視した。




階段を昇るとすぐそこはお兄ちゃんの教室があるはずで、たった今弁論大会から戻って来た3年生達が教室に入って行く物音が聞こえてくる。




…何?どうしたらいいの?



HR始まっちゃうよ…。




ドキドキする胸を落ち着かせながら言われた通り待っていると、すぐにお兄ちゃんが戻って来た。




その手に持っていたのは、さっきあたしから取り上げたブレザーと…、ジャージのズボン。




バサッ。




お兄ちゃんはブレザーを肩にかけてくれると、




「これを穿け」




と言ってジャージを差し出して来た。




-ウソ…貸して…くれるの?

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