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身代わりH

第20章 *最後の夜

-きっと…あの噂を聞いたんだ。




お兄ちゃんはあたしを軽蔑した。




噂のネタになるようなあたしが嫌になったんだ。




『放課後の教室で卑猥な声をあげ続ける淫乱1年生』




…そう…間違ってない。




でも…お兄ちゃんがそうしたんだよ?




…その、真っすぐな眼差しと逞しい腕であたしを縛り付けて、意地悪な言葉と熱い体であたしを虜にした。




それなのに-…。




『お遊びは終わりだ』



『もうオレに近付くな』




だなんて…。




「…っ…。っ…く…」




思い出したくもないのに、最後に言われた言葉が鼓膜にこびりついて離れない。



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