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身代わりH

第21章 *消えない温もり

「-ねえねえ、会長どこにいるか知らない?」




図書室のある特別棟の最上階にたどり着いた時、少し遠くからそんなセリフが聞こえて来た。




「さあ?わかんね。元サヤした彼女のとこでも行ってんじゃん?」




-!-。




冗談混じりに言った男子の先輩の言葉に、ドクン、と心臓が嫌な音を立てた。




「え~?あれってホントなのぉ?」




キャッキャと騒ぐ生徒会の先輩の声が遠ざかっていくのを感じながら、あたしは更に重い気持ちになった。




『楠生徒会長が元カノとヨリを戻した』

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