テキストサイズ

身代わりH

第21章 *消えない温もり

目的の図書室の前に着き、扉に手をかけながら思った。




…これじゃ、お母さん達だけじゃなくて、ユミちゃんにも迷惑かけちゃう…。




…ガラガラ




図書室には、見たところ数人の生徒しかいなかった。




…え~と…。




あたしは貸し出しカウンターに近付き、頼まれた資料を探した。




美術1A…美術1A…、と…、あった。




…これなら一人で運べそう…持ってってトイレの前で待ってようかな…。




「…よいしょ…っと」




あたしは資料集の束の上に自分のノート達を乗っけて胸に抱えると、カウンターを見渡した。




…図書委員の人、いないのかな…?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ