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身代わりH

第6章 *滴る水

と同時に、後ろから伸びてきたお兄ちゃんの腕が目の前の脱衣場の戸を閉めた。


「え…だって…あたし…これからお風呂入るところでっ…」


「…どうせ汚れるんだ…後で入った方がいいだろ?」



カチャン、とロックをかけながら、お兄ちゃんは平然とそう言い放ち、キャミの中に手を差し入れてくる。



「でもっ…お母さん逹そこにいるしっ…」



入浴後の湿った掌の感触に耐えながらそう答えるけど、お兄ちゃんは悪びれる様子もない。



「父さんがデカイ音でナイター見てるし、バレないだろ。第一、おまえが声を我慢すればいいことだ」



「そんなっ-…っぁ」

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