Game=?
第2章 土曜日
基樹は奴の背後を狙って一気に襲い掛かった。
…つもりだった。
――!!!!
奴はいとも簡単に、基樹の殴りかかった手を自分の手で止めたのであった。
「…てめぇ…何者なんだよ…!!」
すると、奴の口がゆっくりと開き声を発した。
「……俺は…政府の者だ…このゲームを止めさせる為に潜入した」
「……」
――だから強いのか…
基樹は喧嘩に一度も負けたことがないが…だからといって、
自分から喧嘩を売ることは無かった。
「…何故、そんなに大事なことを他人の俺に言うんだ…?」
すると、奴はニヤリと笑って答えた。
「……お前にはここで死んで貰うからさ!!!」
――殺される…!!!!!
基樹は全神経を集中させて、身構えた。
「…さぁ…死にな!!計画の為に!!!!」