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翔太郎は照井を不安気に見上げる。
そんな翔太郎に照井は何も言わずいつも以上に真剣な表情になって翔太郎を抱き締め言った。

「すまない‥だが俺は無理をしている訳ではないんだ」

「だったら何で…ッ！」

「…君を失うのが怖かった」

「照井…っ」

「最初はフィリップから君を救うことしか考えていなかった。だが君の気持ちに触れて変わった。今では俺も君と同じだ。ただ…俺は怖かったんだ」

少し寂しそうな苦悶の表情を見せる照井に翔太郎は照井の頬に触れる。
自分の頬に触れている翔太郎の手に手を重ねて、何が言いたいんだ、と聞き返す照井。

「照井は、俺が今夜でもうお前と普通の日常に戻れると思っているのか？今夜で終わるくらいなら俺はお前をこんなに愛したりしないぜ…俺と同じ気持ちだったら、意味、分かるよな？」