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暫くして、ガレージから戻って来たフィリップ。
余り浮かない顔をしている彼を見て、翔太郎が声をかけた。

「どうした?フィリップ」

「いや…」

「検索、したんだろう??」

「あぁ‥ただ、ちょっと…」

『「…??」』

フィリップの微妙な反応に照井も亜樹子も首を傾げる。
ただ愛羅一人だけはフィリップの微妙な反応の理由を理解していた。

『‥言ってください、フィリップさん』

「え?」

『私のこと、調べたんですよね??だったら、私のことまだ良く分からない探偵さんや所長さんに話して下さい』

「…いいのかい?」

『はい、構いません』

真剣そのものの愛羅に気持ちが砕けたフィリップは、ゆっくりと話し始めた。

「水無月愛羅。
照井竜が言った通り、3ヶ月ほど前に超常犯罪捜査課に配属されてきた刑事だ。
両親の所在は不明。赤ん坊だった彼女は、両親だと思われる人物に施設に預けられ、高校卒業までその施設で普通の高校生と同じ様に生活をしてきた。
卒業後、小さい頃からの憧れで警察学校に入り、現在まで至る…。」